2021.05.13
その他
色とつながって、人生に彩りを加えよう!

社会起業家ジョン・ムーアさんの“笑顔になれる暮らしのヒント”をご紹介します。
私たちの目に映る景色から、今回は色とのつながりについて考えてみましょう。

目次
1. この記事の監修:ジョン・ムーアさん
2. 生き物によって見え方が異なる「色」
2-1.色が与える心理的作用
2-2.ジョンさんからの一言

1.この記事の監修:ジョン・ムーアさん

社会起業家、ORGABITSアンバサダー。英国公認教師、オーガニックフード・ガーデニング教師。英国シェフィールド大学卒業後、教師を経て、電通に入社。その後、パタゴニア日本支社長などを歴任。現在は一般社団法人シーズ オブ ライフ代表理事として活動中。

2. 生き物によって見え方が異なる「色」

雨上がりにかかる虹。フラワーショップに並ぶ、色とりどりの花たち。私たちの目に映る、色鮮やかな世界。色からもらうエネルギーは、とても大きなものです。私たちは何気なく、様々なシーンで色を選択していますが、それには意味があります。

例えば、サラダビュッフェで、それぞれ好きな野菜を選び、テーブルにお皿を並べたとき、友達と全く違う内容のサラダになった、という経験はありませんか? 紫中心の野菜を選んだあなたは、紫色のポリフェノールが必要だったのかもしれません。友達はどうでしょう? 黄色やオレンジの野菜が中心なら、ビタミンが不足していたのかもしれません。

実は、人類が今のような色覚を持ったのには、食べ物が大きく影響していると言われています。細かい説明は省きますが、私たちの祖先は進化の過程で、体内でビタミンを合成する機能をなくしました。代わりに、ビタミンを食べ物から摂取する必要が出てきました。そこで突然変異したのが目です。

それまでの色覚では、緑に包まれた森で、赤い果実を見分けることは困難でしたが、新たな色覚を持つことで、ビタミン豊富な熟した赤い果実を、簡単に見分けることができるようになったのです。こうして考えると、私たちに見えている色の意味は、とても興味深いものです。

また、色によって様々な生体反応や心理的作用もあります。例えば、赤い色の服を選ぶか、青い色の服を選ぶか。赤ならばエネルギーと行動力を高め、青ならば心を落ち着かせ、集中力を高めてくれます。

当たり前のように目に映る世界は、同じ地球上でも生き物によって、その見え方は全く異なります。昆虫たちには見えて、ヒトには認識できない色もあります。

私たちに与えられたこの素晴らしい色覚を、あなたは何のために使いますか? 色とりどりの、栄養豊かな食材を選ぶ喜び。美しい景色を楽しむ喜び。色とのつながりを、もっと大切にしていきましょう。

2-2.ジョンさんからの一言

取材・文/坂田奈菜子
(からだにいいこと2020年9月号より)

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