2021.05.06
その他
家庭の生ゴミから作れるコンポスト(堆肥)

社会起業家ジョン・ムーアさんの“笑顔になれる暮らしのヒント”をご紹介します。
今回は、お家で生ゴミを使って作れる「コンポスト(堆肥)」のお話です。

目次
1. この記事の監修:ジョン・ムーアさん
2. 栄養たっぷりの土は、植物の元気の源!
2-1.コンポストの作り方
2-2.ジョンさんからの一言

1.この記事の監修:ジョン・ムーアさん

社会起業家、ORGABITSアンバサダー。英国公認教師、オーガニックフード・ガーデニング教師。英国シェフィールド大学卒業後、教師を経て、電通に入社。その後、パタゴニア日本支社長などを歴任。現在は一般社団法人シーズ オブ ライフ代表理事として活動中。

2. 栄養たっぷりの土は、植物の元気の源!

植物たちがエネルギーを解き放つシーズンが、もうすぐ始まります。優しい雨水と、降り注ぐ太陽の光を浴びて、植物たちはグングンと成長していきます。そしてもう一つ、植物たちの成長に欠かせないものがあります。豊かな土壌です。豊かな土壌とは、どういうものなのでしょうか?

それは、多種多様な微生物が、元気に活動している状態を意味します。自然界では、落ちた実や葉、虫の死骸など、土壌に還ってきたものを微生物が分解し、再び土壌の養分として循環されます。

しかし、プランターや畑では、収穫することで土へ循環するエネルギーが少なくなってしまうため、土壌の養分が減ってしまいます。堆肥は、そんな時に役立つ“土の食べ物”。微生物たちのえさを増やして、土壌を活性化してくれます。

堆肥は、ダンボールや大きめのペットボトルがあれば、お家でも簡単に作ることができます。しかも、本来であれば捨てるはずの生ゴミから。家庭で作るコンポストは、豊かな家庭菜園を実現させてくれるだけでなく、ゴミ処理場へ運ばれるゴミを減らすことにもなります。それは、食べ物と生物の多様性を維持し、大気汚染を防ぎ、地球を回復させることにもつながっていくのです。

地球の営みには、無駄がありません。まさにゼロウエイスト。あなたの生活の中にも、こうした循環ができれば、あなたにも豊かなお返しが、きっとめぐってくることでしょう。

2-1. コンポストの作り方

材料
容器…ダンボールや大きめのペットボトル
緑のゴミ(窒素)…野菜くずなど
茶色のゴミ(炭素)…落ち葉、おがくず、もみがらなど

作り方
(1)容器を、雨が当たらない風通しの良いところに設置します。

(2)容器の底に、落ち葉など茶色のゴミを敷きます。次に緑のゴミを、できるだけ小さく刻んで入れます。そのあと、茶色のゴミで緑のゴミをカバーします。

※濡れた野菜クズなどは、ある程度乾いてから刻んで入れましょう。小さく刻めば刻むほど、土の堆肥に分解されるのが早くなります。

(3)堆肥に酸素を送るため、週2回程度、攪拌します。

(4)また新しい生ゴミが出たら、(2)、(3)をくり返します。

(5)容器がいっぱいになったら、熟成させるため1カ月ほど寝かせます。この間、水分が足りないようであれば、水を補充します。

※コンポストは、乾燥しすぎると堆肥化しないので、少し湿った状態(水分量60%くらい)を保ちましょう。

堆肥ができる間は、バクテリアや菌類が生ゴミを食べて消化するため、コンポストが温かくなります。堆肥の温度が上がらなくなり、分解されて量が減って、全体が均一に茶色になったら完成の合図。プランターや畑の堆肥として使いましょう。

2-2.ジョンさんからの一言

取材・文/坂田奈菜子
(からだにいいこと2020年8月号より)

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