社会起業家ジョン・ムーアさんの“笑顔になれる暮らしのヒント”をご紹介します。
プランターで自分の食べ物をつくる「キッチンガーデン」。今回は種まきを通じて、植物がどのように生きているのかを観察しながら、オーガニックライフについて考えていきましょう。
目次
1.この記事の監修:ジョン・ムーアさん
2.プランターを観察すると、きっと発見が
2-1.オーガニック豆知識
2-2.ジョンさんからの一言
1.この記事の監修:ジョン・ムーアさん
社会起業家、ORGABITSアンバサダー。英国公認教師、オーガニックフード・ガーデニング教師。英国シェフィールド大学卒業後、教師を経て、電通に入社。その後、パタゴニア日本支社長などを歴任。現在は一般社団法人シーズ オブ ライフ代表理事として活動中。
2. プランターを観察すると、きっと発見が
前回の土づくりから1カ月くらい経つと、あなたのプランター「キッチンガーデン」の土にも、植物の根っこからたくさんのエネルギーが届き、土を元気にしてくれるバクテリアも増えてくると思います。さあ、準備は整いました。種をまいていきましょう!
種は1種類だけをまくのではなく、例えば、トマト+バジルのように、相性のよいコンパニオンプランツを何種類か一緒にまくことをおすすめします。特に、マリーゴールドやヨモギ、トウガラシ、ニンニクなどは、ほかの種と一緒に植えることで虫よけになり、野菜たちの強い味方になってくれます。
種をまくタイミングは、土の上に育つ葉物を育てるなら新月のあたり、土の下に育つ根菜を育てるなら満月のあたりがよいでしょう。植物と月のサイクルは密接につながっているからです。
また、種は土に埋める必要はありません。自然の様子を思い出してみましょう。種が落ちた後、誰かが土を被せていますか? 土の代わりに、古い落ち葉か土づくりで育った緑肥の葉を被せて種子をカバーしたら、霧吹きで水を3回ほどスプレーします。これだけで、種子は水分を保つことができます。自然界は毎日雨が降ることはありませんよね? 水をあげすぎると成長を早めすぎて、植物は無駄なエネルギーを使ってしまいます。その結果、野菜の味や種の質にも影響を及ぼしてしまうのです。
キッチンガーデンを上手に育てるコツは、ただただ自然と同じように考えることです。ガーデニングの教科書は必要ありません。自分で発見していくことが大切なのです。ビールでも飲みながら、プランターを観察しましょう。種をまいたら、毎日同じ時間に写真を撮って成長記録を取るのもおすすめ。植物が芽を出したり、花を咲かせたり、実をつけたりするタイミングが、月の満ち欠けとリンクしていることを知ることができるはずです。小さなプランターは小さな地球。あなたと自然がつながるきっかけを、つくってくれることでしょう。
2-1. オーガニック豆知識
2-2.ジョンさんからの一言
取材・文/坂田奈菜子
(からだにいいこと2017年7月号より)