2021.03.18
その他
オーガニックな住まいと暮らし方

社会起業家ジョン・ムーアさんの“笑顔になれる暮らしのヒント”をご紹介します。
住まいのあり方から、オーガニックなライフスタイルについて考えていきましょう。

目次
1. この記事の監修:ジョン・ムーアさん
2. 社会的な「つながり」に目を向けてみよう
2-1. ジョンさんも審査員として参加する 「ローカルリパブリックアワード」とは?
2-2. ジョンさんからの一言

1.この記事の監修:ジョン・ムーアさん

社会起業家、ORGABITSアンバサダー。英国公認教師、オーガニックフード・ガーデニング教師。英国シェフィールド大学卒業後、教師を経て、電通に入社。その後、パタゴニア日本支社長などを歴任。現在は一般社団法人シーズ オブ ライフ代表理事として活動中。

2. 社会的な「つながり」に目を向けてみよう

私は、高知の山奥の小さな村に住んでいます。隣に住む男性は、いつも出かける時、必ず私に声をかけていきます。「ジョンさん、今日は山で作業をするから、帰るのは夕方になるよ」と。最初は慣れないやりとりでしたが、いつしかそれが当たり前となり、私も同じように会話をするようになりました。

彼の帰りを気配で感じながら安堵したり、彼も私が出張から戻ると嬉しそうに迎えてくれたり。これはまさに、お互いの安全を見守るセキュリティーシステムと言えます。また、畑で多くとれた野菜を分け合ったり、お堂を一緒に掃除したり。村の人々は、互いを気遣い、支え合いながら暮らしています。

しかし、現代の住まいや暮らしのスタイルは、こうしたつながりよりもプライベートが優先されています。住居も個々のプライバシーが守られた、閉ざされた空間が当たり前となりました。そのため、地域の人とも触れ合うことが少なくなっています。近所の誰とも話さずに、1日を過ごした経験がある人も多いと思います。このようなつながりのない生活が、豊かな暮らしと言えるでしょうか?

この現代の暮らしのあり方に、一石を投じた建築界のアワードが、私も審査員として参加している「LOCAL REPUBLIC AWARD(ローカル リパブリック アワード)」です。

この賞は、“建造物”ではなく、空間を通して自治的に地域の人々が交流しながら、持続可能な暮らしを実現させているかという、“活動”を評価するもの。人々が触れ合う空間を通し、交流したり、モノやコトを交換できる仕組みづくりを、地域に取り戻そうとする面白い動きです。この賞でも「つながり」は大切な要素となっています。

オーガニック(有機)の“機”の字は、機織り(はたおり)から来ているように、有機的な暮らしとは、様々なものが折り重なって成り立っています。地域の中で、お互いが影響を与え合っていることを忘れてはなりません。社会的な「つながり」の中で、互いに恩恵を受け取り、そして恩返しをしていく。それが未来を育み、本当の豊かさを与えてくれるエネルギーとなるのです。

2-1. ジョンさんも審査員として参加する 「ローカルリパブリックアワード」とは?

【LOCAL REPUBLIC AWARD】
自分や家族のためだけではなく、地域と共存できる住み方を推進する“活動”を表彰するアワード。

2-2. ジョンさんからの一言

取材・文/坂田奈菜子
(からだにいいこと2019年9月号より)

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