2020.10.08
その他
本当のオーガニックな暮らしとは何だろう?

社会起業家ジョン・ムーアさんの“笑顔になれる暮らしのヒント”をご紹介します。

あらゆるところで目にする「オーガニック」という言葉ですが、それは本当の“オーガニック”なのでしょうか? 自然の営みに寄り添う暮らしを提案するジョン・ムーアさんが語ります。

目次
1. この記事の監修:ジョン・ムーアさん
2. まず“本物”を知り、次に行動すること
2-1.オーガニック豆知識
2-2.ジョンさんからの一言

1.この記事の監修:ジョン・ムーアさん

社会起業家、ORGABITSアンバサダー。英国公認教師、オーガニックフード・ガーデニング教師。英国シェフィールド大学卒業後、教師を経て、電通に入社。その後、パタゴニア日本支社長などを歴任。現在は一般社団法人シーズ オブ ライフ代表理事として活動中。

2. まず“本物”を知り、次に行動すること

突然ですが、みなさんは健康や環境のために、どんなことに取り組んでいますか? 食材やコスメなど、オーガニックのものを選ぶ方も多いのではないでしょうか? 確かに素晴らしい選択ですが、それだけではオーガニックな暮らしを送っているとは言えません。なぜなら、本当のオーガニックライフとは、外側から取り入れるものではなく、内側から生まれるものなのです。

F1(エフワン)種(※)という言葉をご存じでしょうか? 一世代だけ安定した生産ができるよう改良された品種で、現在私たちの口に入る野菜の多くがF1種から作られています。それに対し、在来種・固定種(※)は、自然の中で長い時間をかけて受け継がれたDNA を持つ品種で、次世代へと種を繋いでいくことができます。このように外側は同じように見える野菜も、中身は大きく異なるのです。

“本物”の食べ物とは何なのでしょうか? DNA の形はらせん状をしています。らせんは次に進むことができる形です。しかし、今の私たちの生活は、丸い時計の中にあると思いませんか? まるでF1種のように、同じことを繰り返し、繰り返し、繰り返し……。これでは、前に進むことができません。実際、日本のオーガニック市場は、もう何年も横ばいのままなのです。

未来をつくるために、私たちは次のステップへ進まなくてはなりません。そのためには、まず“本物”を知ること。そして、行動することが大切です。私たちには自らの手で未来をつくる力、そして自然に寄り添いながら、健やかに暮らす知恵があります。そう、未来をつくる「種」は私たちの中にあるのです。小さなことでも、地球のために、子どもたちのために、本当のオーガニックな暮らしへと変えていきましょう。

2-1. オーガニック豆知識

※F1種と在来種・固定種について

F1(エフワン)種とは、形や収量などが安定した生産ができるよう改良された品種。一世代目は優れた特性を持つが、次世代は同様の品質のものができないため、種を採取して育てることは難しい。一方、在来種・固定種は、環境に順応しながら長年受け継がれてきた品種で、次世代の種へと特性を引き継ぐことが可能。

ジョンさんが育てた在来種の野菜たち。形も様々で個性豊か。

在来種の種は、気候や土壌など受け継がれてきた情報を記憶し、次世代へと継いでいく。

2-2.ジョンさんからの一言

取材・文/坂田奈菜子
(からだにいいこと2017年3月号より)

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