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【レポート】peace by peace cotton project インド訪問

インドオリッサ州 訪問レポート【peace by peace cotton project】

泣きそうになる訪問でした。
インドのオーガニックコットン農家を支援するフェリシモさんとのpeace by peace cotton projectの奨学金を受け取った学生の1人が、そのままオリッサ州バンダパリ村に留まってNGO「Chetna Organic」のメンバーの一員としてこのプロジェクトを支えてくれることになりました。
フェリシモの葛西龍也さんからインドのオーガニックコットン農家の栽培支援を行う壮大な構想を伺ったのは2008年のことでした。オーガビッツが始まって3年目の事です。

インドのオーガニックコットンを使った商品に基金をつけて販売して、消費者の方々から預かったその基金を活用してインドのオーガニックコットン農家を支える『循環の輪』を作るというアイデアでした。「奨学金制度は良いですね〜、そしていつか僕らを逆に支えて欲しいですね〜」なんて話していた事が2016年秋に現実となりました。

何でも数字で全てを説明することは出来ませんが、この8年でオーガニックコットンに転換を果たした農家は314村で13,000軒を超え、生産量は2,000tに達しています。事業パートナーのNGO「ChetnaOrganic」はインドで最大のオーガニックコットン栽培のNGOになりました。世界のメジャーブランドだって「Chetna Organic」のオーガニックコットンを使うようになっています。
奨学金を受け取った学生さんは1,000人になり、綿を通じてインドと交流を行なっている日本の学校は15校になりました。

基金の累計金額は1億円を超えて、女性グループによるマイクロクレジット制度も整いました。2015年からは農家の女性たちと刺繍アーティストの二宮佐和子さんが出会い、stitch by stitch projectが始まりました。彼女たちが刺繍の技術を身につけ、それがお仕事につながっていくことを目指して。女性たちはインド-日本で通信教育を受けながら、毎日刺繍の練習を続けています。
二宮佐和子さんはいつのまにか村のアイドルになり、村の女の子達が真剣に刺繍に取り組む姿を見つめる眼差しはインドの神様の1人のように温かいです。彼女たちから、二宮先生へのたくさんの質問が飛びかいました。
「本気で刺繍を上達したい!」というみんなの熱意と、「先生が大好きで少しでも一緒にいたい!」という愛情で満ちあふれる空間となりました。

女性たち畑

刺繍ヤギ

そんな中でも、今回の出来事は本当にドラマか映画のワンシーンのようでした。1人の青年が立ち上がり、かつて奨学金を受け取ったことに感謝して、「Chetna Organic」の一員になる事を私たちに報告してくれました。本当に実現するんですね。新たな村の若者達への奨学金の授与式を終え、畑を後にする「Chetna Organic」のスタッフの後ろ姿は良く出来た映画のラストシーンのようでした。

インドの綿花栽培の歴史は植民地の歴史と言われています。イギリスの産業革命を支えたのはインドの貧しい農家の方々とカースト制度でした。そして農薬の発達はインドの農家に毎年綿花のタネと農薬を地主から借金して購入するという循環をもたらしました。
現在、世界のオーガニックコットンの生産の約70%がインド産となっているのは、単純にインドの気候がオーガニックコットンの栽培に適しているから、という理由だけでは有りません。オーガニックコットンの栽培に使用する有機肥料は枯れ草や家畜のフンを使えば自分達で作る事が出来ます。遺伝子操作をされていないタネは翌年もしっかりと芽を出します。書類に文字を書いて生産を管理する為には文字を書く習慣が産まれます。それは子供達に教育を受けさせようという動機にも繋がります。自分達で生産を管理する事が出来れば少しずつですが現金収入が産まれ、地主に頼らず自分達で自立する事が出来るようになります。そんな循環を生み出す為に、オーガニックコットンへの転換は貧しい村々には非常に意義があることなのです。
NGO「ChetnaOrganic」では50人の本部スタッフと100人のフィールドワーカーがインド最貧地区のオリッサ州でオーガニック農法の指導あたっています。彼らは農村に入り込み、村々の課題を話し合い、その解決策と基金の使い道について私達と話し合います。この地域だからこそprojectを始める意味があるのです。

このprojectを率いるフェリシモの葛西龍也さんの頭の中にはまだまだ未来の構想が詰まっています。そしてインドに行くたびに新たな課題が見つかる事を有り難い事だと考えています。
未来に向かっている証拠だと感じ、感謝もしています。
チームorgabitsも課題を共有し『循環の輪』を更にファッション業界に拡める為に今後も積極的に活動を続けて行きます。一歩、また一歩と、peaceとpeaceを繋ぐ為に!

二宮佐和子さん
①刺繍するお嬢様たちを見つめる刺繍アーティストの二宮さん

葛西さま、溝口室長
②オリッサ州[Karlaguda]Karlagudaの中学生と交流するフェリシモの葛西さん(左)とオーガビッツ代表の溝口(右)

女性たち
③[Karlaguda]Karlaguda村のお母さんたち。肥料コンポストをグループで管理しています

後ろ姿
④畑を後にするChetnaOrganicメンバーの頼もしい背中

コットン

「僕は2013年と2014年に奨学金を受け取り、大学で会計の勉強をしました。そして卒業
して今年からここで、Chetna Organicの一員として働くことになりました。有難うございます。」


「Chetna Organicのお陰で自分たちで肥料を作りオーガニックコットンを作るようになって
感謝しています。」

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