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コラム

オーガビッツアンバサダー 画家 AKI インタビュー【後篇】

自然を破壊すると生き物が死滅しますが、それって最終的に人間にはね返ってくる。―AKIさんが伝え、守りたい、100年後、200年後のこと。


軽度の知的障がいを持ちながら“絵”という才能を発揮する画家にして、「オーガビッツ(orgabits)」アンバサダーのAKIさんと父・木下さんにインタビュー。

後編ではオーガビッツとのコラボレーションや、今後の取り組みについて話をうかがった。

―「オーガビッツ(Orgabits)」とのコラボレーション後の変化

どうも今の社会は、時間やお金や利益に追われがちですが、毎日毎日生きていくなかでね、少しでも楽しい空間があって、そこに入っていければいいかなと。やりがいがある、買った価値があるものを、コラボレーションで提供していければとも思いますね。

やりがいを感じることが少なくなったように思いませんか? やったかいがないというか、やったら終わりの繰り返しみたいな状況で、だから値段が安けりゃいいとか、高いものは買わないとか、そういうことになりがちじゃないですか。

そうじゃなくて、やったかいがあって、それに対して答えが出ていく社会にならないと、このまま衰退していく気がしますよね。


―AKIさんにとってのオーガビッツとは――

心強いですよ。迷惑をおかけしていて、かけられていますけれど(笑)。でも、本当に若い方々が多い会社で、若い方たちが一生懸命に海外などに出向いて、夜も寝ないでAKIのためにデザインを作ってね。僕だって50半ばですが、負けたくはないからね(笑)。AKIと同じくらいの年齢の子たちが頑張っているので、僕自身もじっとしてはいられない。貧乏ヒマなしですが、それで十分です。

そもそもが「福祉作業所ライフステージ」ということで、最初の目的が知的の障がいを持っている方々の可能性というか、この子たちの表現力を知ってほしいということが目的でしたが、今ではもう、いろいろな人と知り合って、いろいろな話しができて、幸せなことです。そして仕事とは思っていないので、苦労もないですね。ただ、毎日遅くまで何かしらしているので、万年睡眠不足ではありますが(笑)。


―今後の新しい取り組みについて――

繰り返しになりますが、オーガビッツとの関係で言うと、自然を破壊すると生き物が死滅しますが、それって最終的に人間にはね返ってくる話じゃないですか。

食べ物も食物が汚染されれば、人間も衰退する。オーガニックなものごとを使って、食べ物や洋服を作って、それを一人一人の人に伝えていければ。しかも、デザイン等で少しでも楽しい気分になれば文句なし(笑)。そうやって広まっていければいいですね。可能性はあると思います。まだ始まったばかりだから。こうして知っていただくことが大事ですね。

「SEEDS OF LIFE」のジョン・ムーアさんがまったく同じ考えで、最終的には自分たちに戻ってくる話だって彼も言っていますよね。今の自分には影響なくても、100年後、200後の子孫に影響が出るだろうと。それが大切なこと。今を考えれば安けりゃいいでしょうですが、将来の単位で考えれば今やらなくちゃいけないことがたくさんありすぎる。まずは自然を大切にしましょうということを、押し付けるのではなく、たとえばAKIの絵を通して、そのTシャツを通して、共感していただけるまで、ずっと続けていきたい思っています。

きれいごと、うわっつらを言っているように聞こえても、まさしく少しずつでも積み重ねていけば、100年後は変わりますよ。いっぺんにやろうとしないで、少し時間がかってもいい。50年後、100年後、200年後に結果が出るように、日々の取り組みを続けていきたいですね。

(取材・構成・撮影/鴇田 崇 OFFICE NIAGARA)

⇒前編はこちら

【PROFILE】

AKI

スペイン国立「バルセロナ海洋博物館」にて「マザーフォレスト」を発表、「金賞」「日本スペイン交流親善名誉作家」受賞、日本・ギリシャ修好110周年記念展覧会にて「歴史」を発表、「特別審査委員賞」受賞。2010年、若干23歳にして、知的障がい者の大学ゲスト講師として日本で初めて教壇(武蔵野美術大学)にたつ。

近年では、NHKハートプロジェクト第18回ハート展作画者として選出されたほか、京都佛光寺派大善院にて、唐紙師とのコラボレーション作品「唐紙四曲屏風・涅槃図」(京都ホテルオークラにて公開)を発表。また、ヨーロッパ、アメリカにてデザインテキスタイルの「AKI デザインファブリック」並びにそのデザインの元となる原画を発表、2014年春、ホテルオークラ(東京)にて「しあわせ」公開、「アシストスマホ」(ソフトバンク株式会社販売)に作品採用。国内外の多くの評論家より「観る人を試す」、「絶妙な色彩センス(AKI色)」など、数多くの称賛を受けている。